しかし、何もしないまま終わることはなかった。その屈辱を糧に、昭和50年に入り、日本も努力の甲斐ありロストワックス製法の技術が広まり、また、カーボン、ボロン、メタル、チタンなどヘッドやシャフト用の新素材も登場し、ゴルフクラブ自体も多様化していった。
姫路の企業も、新素材・新技術を存分に取り入れながら生産を続けることにより、その中で独自の特許、意匠登録を取得し自ら直接販売を企画する企業などが現れ、同じ地域でも次第に企業ごとの特色が表に出てくるようになった。
こうしてクラブの高級化・多様化に伴い、経営の近代化を行うことによって体質改善を図り、国内外に通用する製品づくりの必要性が高まっている。 それに対応して、姫路の企業は昭和52年に姫路GM友好クラブ(任意団体)を組織し、企業相互の交流を図るほか、情報収集、製品技術開発に努め、姫路のゴルフクラブを国内はもとより、世界へと発信している。
現在ではゴルフクラブに、チタニウム合金、ジュラルミン、コンポジットメタルなどの新素材が使われるようになり、再び軟鉄鍛造の良さが見直され、姫路のゴルフクラブの真価が問われている。それに伴ないゴルフの理論もますます進化し、新たな時代へと突入しようとしている。
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